この記事では、名古屋市の粗大ゴミ回収方法や料金、手続きの流れなどを詳しく紹介していきます。また、民間の回収業者を利用する場合と、どのような違いがあるのかもポイントを比較していきましょう。
名古屋市の定める粗大ゴミとは、原則として、1辺が30cmを超える大きさの家庭から出た大型ゴミを指します。こうした粗大ゴミの回収を市に依頼する場合は、通常のゴミ集積所に搬出するのではなく、必ず電話かインターネットで粗大ゴミ回収を事前に予約しなくてはなりません。
ただし、30cm角を超えるゴミでも、例外として可燃ごみまたは不燃ごみとして回収してもらえるケースがあります。粗大ゴミとみなされない、例外品目の一覧(調理器具・食器・清掃用具など)は以下の通りです。
傘
皿(装飾用の大皿を除く)
食器
鍋(圧力鍋・中華鍋・ずん銅以外)
フライパン
ボウル
まな板
ざる
火ばさみ
ほうき(竹ぼうきは除く)
ちりとり
バケツ(目安として45リットル未満)
上記の品目に当てはまる場合は、通常の家庭ゴミ収集のスケジュールに従い、普段利用している集積所へゴミを出してください。
粗大ゴミ回収の手数料は、そのサイズや種類によって、250円、500円、1000円、1500円の4通りに分かれています。
以下では、回収料金別に、主要な粗大ゴミ品目(目安)をまとめています。一覧にない品目については、名古屋市の公式サイトを確認してください。
手数料 | 電気・ガス・石油機器 | 家具・寝具類 | その他 |
250円 | 照明器具
除湿器 炊飯器 扇風機 掃除機 プリンター ミニコンポ ラジカセ |
衣装箱
いす テレビ台 じゅうたん 布団 マットレス(ベビー用) |
水槽
三輪車 スーツケース スキー用具 |
500円 | オーディオ機器
ガスコンロ ホットカーペット ストーブ(ファンヒーター以外) |
応接いす(1人用)
机(両そでを除く) 鏡台 |
自転車
ゴルフ用具 サーフボード 卓上式ミシン |
1000円 | 電子レンジ
ファンヒーター マッサージ機(いす型) |
机(両そで)
テーブル 棚およびタンス(高さ120センチ未満かつ幅90センチ未満) ベビーベッド(マットレスを除く) マットレス(ベビー用を除く) |
畳
健康器具 仏壇 |
1500円 | 電子オルガン
電子ピアノ |
応接いす(2人用以上)
棚およびタンス(高さ120センチ以上または幅90センチ以上) ベッド(マットレスを除く) |
以上は、あくまで目安の分類となっており、実物の大きさや形状次第で、実際の手数料が変わる可能性があります。
名古屋市の粗大ゴミ回収は、エリアごとに月1回の収集日が固定されています。回収を申し込む場合は、電話・インターネットを問わず、収集日の7日前(前の週の同一曜日)までに手続きを済ませなければなりません。申し込みが遅れてしまうと、最長で1カ月、次回の収集日まで待つ必要があります。
それでは、インターネットによる申込のプロセスを見ていきましょう。まず、オンライン受付の専用サイト(https://www.nagoya-sodaigomi.jp/eco/view/nagoya/top.html)にアクセスします。ウェブサイトでは、回収を依頼したい対象を「品目一覧」より選び、処理手数料を確認してください。回収品目は「あ~わ」で絞り込めるほか、検索窓に直接入力して表示することもできます。
ただし、「品目一覧」で検索しても回収してほしい品目が見当たらないケースもあるでしょう。その場合は、インターネット申込を諦めて、電話で回収日の予約を行う必要があります。インターネット申込は、24時間365日使えるので便利ですが、全品目を申し込めるわけではないので注意してください。
粗大ゴミの品目とその数を指定した後は、収集日を確認した上で排出場所を選択すれば、インターネットによる申込は完了です。後から回収品目や点数を追加したい場合は、新規申込の期限と同じく、収集日の7日前までは受け付けてもらえます。
続いて、名古屋市の粗大ごみ回収を電話で申し込むプロセスを確認していきましょう。まず、地域ごとの収集日の7日前までに、粗大ゴミ受付センター(0120-758-530または052-950-2581)に電話連絡します。フリーダイヤルについては、愛知県内の固定電話のみが利用可能です。受付オペレーターには、回収品目のサイズや形状をなるべく具体的に伝え、排出場所・手数料・受付番号などを確定します。特に、電話申込は口頭のやり取りのため、金額や受付番号は忘れずにメモしておきましょう。
電話申込の受付時間は、平日及び祝日の午前9時~午後5時まで。時間帯によっては、電話回線が混み合う傾向にあり、週の後半や、正午から午後1時の時間帯を避ければ比較的つながりやすいでしょう。
次に、粗大ゴミ回収予約後の流れ(インターネット・電話申込共通)を確認していきます。予約時に確定した回収料金に従い、コンビニ、スーパーなどの指定販売店か環境事業所で、粗大ゴミ回収用の手数料納付券(シール)を購入します。店舗数の多いコンビニでも取り扱われているので、誰もが簡単に入手できるでしょう。納付券の額面は、250円券と500円券の2通りしかありません。そのため、例えば1000円分の回収手数料を納める場合は、500円券を2枚買うなどして組み合わせて使用します。
排出場所に粗大ゴミを出す際は、シール上に名前か、予約時に通知された受付番号のいずれかを記入して、当該品目の見えやすい場所に貼り付けてください。名古屋市は、回収した粗大ゴミの中から、部分的に修理を施し有効活用するケースがあります。もし、排出品目の再使用を希望しない場合は、手数料納付券の余白に「リユース不可」と書き加えておきましょう。
名古屋市の粗大ゴミ回収方法は、1日かけて順々に排出場所を巡るため、時間指定のリクエストには対応していません。収集日当日は、市の回収が始まる午前8時までには、排出場所に粗大ゴミを出すようにしましょう。担当業者が回る順番によっては、時間に遅れて出した場合でも回収に間に合うかもしれません。しかし、午前8時ちょうどに回収に来る可能性も多分にあり、その機会を逃せば、また収集日予約の手続きから全てやり直しとなります。
ここまで見てきたように、市に回収してもらうには、指定の排出場所に粗大ゴミを自分たちで搬出しておく必要があります。ただし、65歳以上や要介護者認定など所定の条件に当てはまり、且つ親族や近所の協力を得られない状況にある場合は、粗大ゴミを屋内から搬出してもらうことも可能です(なごやか収集)。
このなごやか収集は、通常の粗大ゴミ回収とは受付窓口が別枠で設けられ、希望者は地域の環境事業所まで電話やファックスで申し込む必要があります(連絡先は以下のサイトhttps://www.city.nagoya.jp/kurashi/category/5-6-27-0-0-0-0-0-0-0.htmlを参照してください)。申し込み後の流れは、収集に先立ち、環境事業所の職員が実際に回収現場を訪れ、なごやか収集の対象か否かを正式に判断します。その際、取り外しや解体の作業を伴うものや、作業員2名での搬出が困難なケースなどは、残念ながら屋内収集の対象とはなりません。
このように、重量のある品目でも屋内から運んでもらえる便利なサービスですが、事前訪問日と収集日が別日で設けられるため、回収完了までは相応の日数を要するでしょう。また、利用対象者が限られており、そもそも65歳未満の方が市に回収してもらうには、どれ程大掛かりな粗大ゴミであっても自力で運び出すしかありません。
以下のように、様々な粗大ゴミの中で、名古屋市の回収対象とはならないジャンルもあります。
・家電リサイクル法対象品目(エアコン、テレビ、冷蔵庫・冷凍庫、洗濯機・衣類乾燥機)
・パソコン(パソコン本体やモニター)
・処理困難品(ガスボンベ、消火器、自転車用タイル・ホイール・バッテリー、二輪車など)
・事業活動に伴って排出された粗大ゴミ
こうした品目は、民間の事業者に依頼して回収してもらう必要があります。特に、事業系の粗大ゴミは、全てが名古屋市による回収の対象とはなりません。また、民間事業者の中でも回収可能品目は多少異なりますが、例えば、「不用品回収隊(リンク)」は幅広いジャンルの不用品を、スピーディーに回収してくれる民間業者です。
家庭から出た粗大ゴミなら、一部の品目を除けば名古屋市に回収してもらえますが、状況によっては民間事業者に回収を頼む方が好ましい場合もあります。ここでは、名古屋市による回収と民間事業者による回収を比較しながら、どのような使い分けができるかもまとめていきましょう。
・回収料金が安い
・原則、指定の排出場所からの回収
・取り外しや分解には応じてくれない
・回収日が地域ごとに指定されている
・必ず前もって予約が必要(名古屋市は7日前まで)
・行政に頼むよりは回収料金が高い
・屋内から搬出してくれる
・分解や取り外しにも対応してくれる
・搬出困難なケースでも、窓からの吊り作業などの選択肢がある
・当日予約でも回収可能
・ゴミの片付けや分別まで対応してくれる
・回収に伴って、家具の移動、引っ越し、ハウスクリーニング、草むしりや木の伐採など他の作業も同時に依頼できる
上記の比較からわかるように、まず、行政サービスの明白なメリットは回収料金が安い点です。とにかく安く粗大ゴミを処分したい場合は、行政に依頼するのが最有力の選択肢となります。しかし、安く済ませられる反面、行政による回収は融通があまり効かないというデメリットも無視できません。
例えば、ソファーや大型机のような粗大ゴミを身内で排出場所まで運ぶのは容易ではないでしょう。また、エアコンの取り外しなどは、そもそも素人では手に負えません。その点、民間業者に回収を頼めば、依頼者は回収現場に立ち会うだけで、取り外し・分解・搬出作業などを全面的に回収のプロに任せられます。
他には、引っ越しなどで急いで粗大ゴミを処分しなければならないケースでも、行政サービスでは対応が難しくなります。民間業者を利用すれば、申込当日の回収や、早朝・夜間を含め依頼者の都合の良い時間に合わせて回収に来てもらえるのも魅力です。
このように、スピード対応、柔軟性のある対応、依頼者に余計な労力がかからないという面では、民間事業者の方が明らかに高水準のサービスを提供しています。もっとも、粗大ゴミ回収に対応する民間事業者も数が多いため、どこに依頼すればいいのか迷ってしまうかもしれません。
そこで、愛知県を中心に展開する「不用品回収隊(リンク)」なら、上述のリストに挙げた民間業者のメリットを全て満たし、追加費用なしの明朗会計で利用できるので幅広いユーザーにおすすめです。地域密着型の経験豊富な事業者なので、回収や清掃に関する相談だけでも気軽に連絡してみるといいでしょう。